パワハラを受けた翌年、私はベンチャー企業でボランティアとして3か月働くことにしました。
今の会社以外で、自分が役に立つのか確認したい。
給料はいらないから、どこか私を使ってくれるところはないか?と探し続け、ようやく見つけました。
このとき出会った社長が、完璧じゃなくてもいい、大事なのは「行動力」であることを肌で感じさせてくれました。
それまでの私は、
社長は完璧で優秀な人しかなれないと思っていました。
全てにおいて完璧だから、社長になれるんだと。
何か行動を起こすなら、まずは知識と経験を完璧に身につけなければならない。そうでなければ誰も認めてくれないし、自分も許せない、、、、そう思い込んでいたのです。
社長と3ヶ月をともにするなかで「え、社長なのに?」と何回も思いました。
●オンラインの打ち合わせで10時からのはずが、ちっともZoomに参加してこない社長。
1時間後に「すみません、忘れてました!」とメッセージがきました。
→社長でもうっかり忘れることあるんだ。
●電話でアポ取りできない社長
社長:店の予約もできないくらい私は電話が苦手なので、お願いできる?
→社長なのに、そんなに電話苦手なの??
●GoogleAnalyticsを知らない社長
打ち合わせで宣伝効果を振り返りたいとおっしゃっていたので、GoogleAnalyticsで流入経路を見たら参考になるのでは?と伝えると
社長:知らないから教えて欲しい!
→社長なのに、知らないの?
●緊張してうまく話せない社長
ウェビナーで企業の説明会を終えた後、「今日も緊張しました〜。最初は全然うまく話せなくて、回数をこなすうちに少し慣れてきて、今日くらいのレベルにやっとなったんですよ〜」
→社長でも、最初から完璧に話せないんだ
社長なのに知らないの?社長なのに忘れるの?社長なのに緊張するの?
社長なのに謙虚だ
回数こなしてうまく話せるようになったとか、普通の人と同じじゃん!というのが私の感想です。
3ヶ月をともにして、私も社長になれるような感覚にもなりました(笑)
では、何が違うんだろう?
私の思う答えは「行動すること」
次の答えは「行動を止めないこと」
同じワーママでありながら社長である彼女は、祖母が所持する空きビルを5年かけて改装し宿泊施設にしたり、お子さんの小学校入学を機に小学生向けのオンラインスクール事業を始めたりと、自分がやりたい、必要だ、と思ったことはどんどん行動にしていました。
元々はデザイナーとして、企業に務める会社員だった彼女。
改装業の知識があるわけではない、未経験のことでも祖母の空きビルをなんとかしたい、という思いで改装することを決めたそうです。
▼社長との会話
社長「勤めていた会社を退職するとき、祖母のビルを改装するという話をしたらみんなすごいね、頑張ってねって言うんですけど、顔はできっこないって顔してるんですよ。誰も私が改装に成功すると思っていなかったですよ」
私「それでもやり続けて、完成させてすごいですね。デザイナーさんでありながら未経験のこともされてて、すごいです。」
社長「デザイナーって言うと、みんなどんな画を描くんですか?って聞いてくるんですよ。私にとってデザインするというのは設計するという意味で、画を描くだけじゃないんです。だからホテル業もオンラインスクールも全部デザインです。」
周りからみると、新しいことに挑戦する人のことを、「未経験なのにすごい」「知識ゼロでどうやって?」と思いがちですが、意外と本人にとっては自分の信念(彼女のようにデザインする=設計する)に基づいてやっているだけなのかもしれない。未経験という角度ではなく、信念という角度からその挑戦をみると、気後れしないかもしれない。
社長「頭良すぎるとあれこれ考えちゃうと思うので、あまり深く考え込まずにやってみたら、誰でもできると思います。ただ、心臓には悪いですけどね。今のオンラインスクールも、思いついたときに企画書を書いて、周りの人に見せてアドバイスもらいながら、進めましたよ。」
心臓に悪いと正直な感想も言いながら、前に進む彼女は格好良かった。
5年かけて改装した宿泊施設は内装やテーマの素晴らしさから、海外のメディアに取り上げられ好評でした。
「専門の業者がやれば1年〜3年くらいでできちゃうらしいんですけどね。私は5年かかりました」とさらり。5年間という長い期間諦めずにやり続ける精神力は、素晴らしい強さだと感じました。
失敗することを想像していないし、ちょっとの失敗なんて気にしてない。私が指摘しても「あーそうなんですね」とさらりと流す。
そんなことよりも目の前のこと、今日をやり遂げることに集中している。
私もこのボランティアに参加しなければ、このような等身大の社長とは出会えなかっただろう。
私もびびりすぎずに、自分へ完璧を求めすぎずに、あちゃこちゃ否定しすぎないで「えいっ!」と一歩前に出てみよう、と思わせてくれる出会いでした。


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